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JUGM 2023 – Comprehensive evaluation of native protein/ligand binding using His-HDX-MS
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本ウェビナーでは、田辺三菱製薬の田中 恒平氏より、ヒスチジン重水素置換質量分析法(His-HDX)を用いて、生体内タンパク質と低分子化合物の結合によるタンパク質の立体構造の変化に関する特徴と課題について議論します。

リガンドが結合すると、タンパク質は化学変化や熱による変性から安定化することが知られている。この原理に基づいて、タンパク質-リガンド相互作用を同定するための質量分析ベースのプロテオミクスアプローチがいくつか開発されてきた。例えば、SPROX(Stability of Proteins from Rates of Oxidation)、DARTS(Drug Affinity Responsive Target Stability)、CETSA(Cellular Thermal Shift Assay)、TPP(Thermal Proteome Profiling)などである。これらの手法は有効ではあるが、低濃度タンパク質やマルチドメインタンパク質の同定については依然として困難を伴う。そこで、ヒスチジン水素-重水素交換質量分析法(His-HDX-MS)を用いることで前述の欠点を克服できると考えた。本発表ではタンパク質をグアニジン塩酸塩で変性状態にした時の状態の変化をモニターするためのプラットフォームとしてHis-HDX-MSを用いることで、解析手法としての適用性を評価した。データ解析ソフトとしてByosのHDXモジュールを用いることで解析時間の大幅な短時間化が可能になったことも含めて紹介をする。

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